自然に見えるナチュラルさと、放置していて伸び放題の自然(ナチュラル)は違う。好きな「自然」を切り取るように「自然な庭」を演出するのがナチュラルガーデン。植物の生態や性質を理解してデザインするかなり上級の趣向。手入れが過ぎると「ナチュラルじゃない!」となり、何もしなければ鬱蒼としげるジャングルになる。しかも手入れにはセンスが必須。
この自然さが、他の人には、雑に見えることがあり、家族が雑草と考えて引っこ抜くことがある。山野草が庭の隅に生えていると単なる雑草にしか見えないのがある程度はしょうがない。特に老人は「派手な花=価値がある」という図式があるため、地味な山野草は雑草と判断されて抜かれる。よく話し合っておくべき。
ナチュラルガーデンの様子は綺麗好きな人には理解できないかもしれない。実際のナチュラルガーデンはかなり手の入った計算されたものだが、これができる人、理解できる人は意外と限られている。
●田舎では竹や木や葉っぱが多くて風の通り道を遮断して家が湿気て腐ったり、敷地内に侵入して家を乱す。ナチュラルガーデンができるのは広大な土地ではなくて、整理できる限られた範囲の庭だけ。
●ナチュラルガーデンと雑木の庭は細かいことを言えば違う。雑木はスギやヒノキといった木材になる木以外の木のことで雑木が生えた林を「雑木林」と呼ぶ。ま、似たようなもんか。
●ネットで検索するとテラコッタにハーブなどを植えて飾ることを「ナチュラルガーデン」とする人もいます。まぁ、かなり曖昧です。日本の住宅事情からいうと庭植えできる家ばかりではありませんから、テラコッタ植えは仕方ないですが、せめてナチュラルというワードを使うなら、日本に昔から自生する植物を育てて欲しいもの。