植物の茎や葉っぱを土などに挿して、繁殖させること。結実せずに繁殖するので、増やした固体は親株と同じ遺伝子を持つクローン体。
これに対して、同じクローン体でも、株を分割したり親株と子株を切り離したりして株と株を分けて新たな株を作るのを株分けといいます(球根の場合は分球)。種子を採取して発芽させタネから育てるのは実生(みしょう)といいます。実生の場合は、親とは異なる性質の子ができる可能性があります。二世代目以降は貧弱だったり、あるいは折角の品種改良の良さが失われて野生にかえってしまったり、具合がよろしくないことも多いです。
種まきして発芽させて育てたい場合は、ちゃんとお店で種を買うのが確実。つまり、実生に比べて、挿し木や株分けはきちんと親株同様の高品質な植物が育つという利点が優れています。ついでにもう一つ植物の増やし方を挙げるなら、接ぎ木というのがあります。これは根や茎の丈夫な近縁の植物を土台にして(台木)、自力では繁殖困難な品種の植物を人工的にくっつけ、合体させる方法です。つまり一つの株のなかで複数の品種が混在しています。うっかり根本の台木のほうばかり育てると目的のほうの品種が育たないことがあります。
★★栄養系
増殖は個人利用の範囲で
挿し木に限らず、植物を増殖する行為全般に言えることですが、品種によっては種苗法で制限がかかっている場合があります。ざっくり言うと人の手で作出された品種の植物には著作権と似た権利が発生し、勝手な二次利用(ここでは勝手に増殖して譲渡したり販売したりすること)が制限されています。どんなに挿し木が簡単にできてしまう植物であっても、権利者でない一般人が安易に「どんどん増やしてネットで大量に売って稼ごう」などとすることはできません。それが登録品種である場合は、勝手に増やした株を無許可で販売・譲渡するのは違法です。増やす前にご注意ください。